営業系の会社の新規事業で失敗・成功を分けるポイント

これまで業種ごとに新規事業の進め方をご紹介してきましたが、今回は人材紹介業、広告代理店、住宅やマンションを販売する会社など、営業系の会社が新規事業をおこなう場合の進め方について解説いたします。

営業系の会社が新規事業で失敗してしまうのは営業の強味を生かしていないから

実は様々な職種の中でもっとも新規事業を進めやすいのが営業系の会社だと私は考えています。

何故なら、まだ誰も価値のあるかどうか分からない商品のよさをクライアントに自分なりに説明して売ることがもともと営業の仕事に含まれており、それはまさに新規事業で大事なことだからです。

営業の場合、商品は自分で作ったものではなく製造元が作ったり、自社の製造部門が作ったりしていますが、新規事業の0→1のいちばん大事なところをすでに持っているということが最大の強みといえるでしょう。

にもかかわらず、この強みを忘れて間違った新規事業の進め方をしているのが以下の2つのパターンです。

①商品・サービスを作ろうとする

営業が最大の強みであるにも関わらず、なぜか自分たちで商品を作ろうと商品の仕様を細かく考えたり、アイデアを考えたりし始める場合があります。

これは新規事業=商品やサービスを考えて作らなくてはいけないという思いこみがあるためですが、当然素人なのでよいものは作れず、結果在庫を抱えるというパターンになりがちです。

②売れたあとの仕組み作りができない

営業の人たちは、0→1の立ち上げ、最初のお客さんに売ることはできるのですが、それを製造して売ってアフターフォーローの仕組みをつけてなどサステイナブルな仕組みにすることは苦手です。これは考えてみれば当然のことで、たとえば大変保険商品を売ることがうまい営業マンがいたとします。彼らは保険契約の合意をとったあとは契約担当者につないで、その後事故が起きたときは対応チームが出てきて……という形で販売後のバリューチェーンに注意を払う機会にあまり恵まれないからです。

そのため、はじめは売れても短期間で売れなくなるともう売らなくなるという事態に陥りがちです。何故なら、今まで自分が勤めている会社では仕組み化の部分はほかの部署がやってくれていたことだからです。

まとめると、営業系の人たちは最初に売るまでは得意ですが、それをブラッシュアップしていったり、アフターフォローしていくなどの仕組み化し、組織として事業として大きくしていくことは非常に苦手です。この強みと弱みを理解すれば営業系会社の新規事業はぐっとやりやすくなります。

以上の2つが営業系の会社が新規事業で陥りやすいミスです。どのようにスケールさせていくのか、仕組み化していくのか、モデル化していくのかということについては、ぜひSEEDATAにお問合せください。

では、営業系の会社の方はどのように新規事業を進めていけばよいのでしょうか。

実はこれもすごくシンプルな方法で解決できます。

たとえば、会社の中の3人で新規事業のチームを作ったとすると、まず3人の上得意顧客をそれぞれ10人(10社)ずつピックアップし、その10人(キーマン)に対して何を売るのかを考えます。

売る商品は既存のものでよいので、今のお客さんのニーズでもうひとつ併売=クロスセルしてもらえそうなものをリストアップしていきます。そうすれば、30人なり30社の顧客リストから併売できそうなものの共通点が出てくるので、そこを自分たちの新規事業のコアな価値にしてしまうのです。この辺は少し抽象化作業、いわゆるプランナーの力が必要ですので、遠慮なくSEEDATAにご相談ください。

次に営業の方は0→1で売るのは得意なので、「こういうことを考えているのですができたらお金を出してくれますか?」と商品を作る前にまず予約をとります。これでPoB先行で新規事業を進めることができます。

ここまでくれば、初期顧客付きの新商品・サービス開発プロジェクトに移行することができます。彼ら初期顧客と一緒にPoCをやっていくイメージです。その後、自分たちの上顧客以外にもスケールして売ることができるか?(Proof of Capital)を検証して、本社から資金を獲得、自分たちの苦手な分野の人材の確保とパートナー会社の確保に進みます。そのあたりの道案内も外部のSEEDATAなどを頼っていただければよいでしょう。

これはエフェクチュエーションの法則やレモネードの原則やクレイジーキルトの原則と同じです。

自分たちのチームで今自分たちがいちばん売れる人たちに、ついでに売れそうなジャンルの共通の部分を新規事業とすると、これは私の経験値ですが30人(30社)のうち2割の顧客の共通点でコア価値が見つかり、それをそのまま売ることができます。

予約を取ったあとは、まずは外部パートナーで変動費化したかたちで商品やサービスのMVPを調達します。その後、初期顧客からマスとなりそうなメインの顧客像が見えてきたあたりで、メインの顧客像を意識した量産体制を内製化し、利益率を高めていくというイメージです。

営業の場合、以上のように予約までを自分たちで、その先は外部を使って新規事業を進めていくことをオススメします。

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宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表