新規事業はアイデアよりも実行の時代!コンサルに求められる本当の実行支援とは

新規事業のコンサルティング会社・コンサルタントの分類・アプローチについては以前の記事で解説しましたが、時代は刻一刻と進化しています。そこで、2019年1月現在私が考える、新規事業における外部のコンサルタント会社の使い方をアップデートします。

コンサルと一言でいっても、大手コンサルティングファーム、シンクタンク、デザインファームなどそれぞれ特徴が違うことは以前の記事でお伝えしましたが、多くのクライアントの求める大きな方向性としては、単なるフレームワークだけでなく、実行支援をしてほしいということです。それに応えるように、世の中のコンサルティング会社の多くが「実行支援をします」と謳い始めているという現状があります。

それに伴い、「SEEDATAの実行支援はどのようなスコープでおこなっていただけるのですか?」とクライアントから聞かれことも多くなったため、あらためて「実行支援」を謳うほかのコンサルティング会社とSEEDATAの枠組みの違いをお伝えしたいと思います。

まず、今回対象とするのは事業創造という意味でのイノベーションにおける実行支援であり、たとえば、業務改善、組織改革、基幹システム開発、中期経営計画作成、広告運用といった部分での実行支援は対象外とします。

実行支援は3つのレイヤーに分けることができる

実行支援と一言でいっても、①計画作成②管理・ファシリテーション③行動伴走という3つのレイヤー(=質の違い)に分けることができます。

①計画作成

やるべきことのリストを細かいガントチャートで作成してくれます。たしかにこれも実行支援の一部ですが、これを渡されたところで実際その通りにはいかないため、多くの新規事業部の方は困っているのです。

実行支援でどんなことをしてくれるのかを確かめる際、それが行動の結果ではなく、行動の計画だけに止まっているものであれば、行動の部分は自分たちでおこなわなければならないのだと覚悟しておきましょう。

払う対価に対して、本当にこの行動計画を納品してもらうことが自分たちが求めていることなのかはよくよく考える必要があります。

②管理・ファシリテーション

管理型の場合はKPIを作ってくれます。①の計画とセットで提供されることが多いのが特徴です。

つまり計画は「こういうことをしなさい」というシラバス、KPIは「これだけできたら何点」という評価を下される査定の考え方とイメージすると分かりやすいのではないでしょうか。この場合、どうすれば高い点数をとれるかは自分たちで考えて行動しなければならないため、実際に成果が出るのかどうかは未知数です。管理職や経営層の予算で業務を請け負うことが多いコンサルティング会社からすると、この部分は確かに「管理職業務の実行支援」ではあります。

しかしながら、新規事業の意思決定、およびコンサルの発注をおこなう管理職の立場の人によく考えてほしいのは、管理職の人はこれだけでよくても、この内容で本当に現場のためになっているのかということです。

結局どう実行するかは現場任せになっている一方で、管理をしたり評価をしたりする能力はコンサルタントがついているので高まります。つまり管理職のパワーが強くなり、現場にパワーがないという状況になっている可能性があります。

自社の新規事業を進める場合、こういった体制のコンサルタントの使い方で本当によいのかはよく考えるべきです。

一方、ファシリテーション型は答えを教えてはくれませんが、現場に出て何がやりたいかは引き出してくれます。先ほどの行動計画やKPI達成を実行するためのサポートはしてくれるので、実行支援に近づいています。

ただし、ファシリテーションの場合、言ったことをまとめてくれたり整理してくれたりはしますが、具体的なwhatの部分はくれません。自分たちに実行の自信があればよいですが、最初にファシリテーション型に依頼しても自分たちに出すものがない場合もあります。

ファシリテーション型のコンサルタントを依頼する場合、自分たちのフェーズに応じているのかを考える必要があります。

また、ファシリテーション型は、行動の優先順位は自分たちでつけなければいけないため、やることが多すぎたり、順番が間違っていてもやらざるを得ないというデメリットも存在します。

③行動伴走

①②に対して、SEEDATAは当然行動計画とKPIは作成しますが、ファシリテーションではなく、常に一緒に動きます。

何故なら、正しいことをある程度リードして我々が先に実行してみる、まず実行するという文化に世界はシフトしているからです。まず実行してみて、その反省から「だったらこうしたほうがいい」という行動面でのたたき台を示すのがSEEDATAの特徴です。

多くのファシリテーション型の場合は、行動のたたき台は自分たちで出す必要があり、本当にあっているのか、多すぎるのか、少なすぎるのかなどが分からないまま進めていかなければいけません。

SEEDATAの場合、ベストプラクティスに基づいて行動のたたき台を出すので、それが自分たちに合っているのか、合っていないのか、自分たちの業界ならこんな風に工夫できるのではないかという風に進めることが可能です。

料理初心者が何も分からないままいきなり料理をするのではなく、3分間クッキングで大事なところだけを学んでからスタートするイメージといえば分かりやすいのではないでしょうか。

とくに、初めて新規事業にチャレンジする場合は、行動のたたき台を出すという意味での行動伴走型のコンサルティングがついてなければ、その新規事業はうまくいかないでしょう。

当然実行のたたき台を出すことがいちばん面倒で大変ではありますが、SEEDATAはそこまで一緒に支援するというスタンスを貫いています。多くの実行支援を謳うコンサルタントとSEEDATAの大きな違いは、まず実際に事業を実行していくための行動のたたき台を作るという点です。

新規事業コンサルタントを選ぶ際の注意点

注意しなければいけないのは、行動伴走は単に「プロトタイプを作る」という意味ではないということです。

行動伴走型を謳うコンサルティング会社の中には「自社にプロダクトデザイナーを擁しているのでモックアップやサービスプロトタイプを作れます」ということを売りにしている会社がありますが、重要なのはプロトタイプを作ることではありません。

どこかの展示会に出すモックアップを出すことは目的ではありませんし、展示会に出したプロダクトがそのままビジネスの実現につながるわけではありません。「まずやってみる」とはいきなりプロトタイプを作ることではないのです。

重要なのは、プロトタイプをただ作るだけではなく、それを実際の顧客にあてて、自社の仕様にして、上申して予算と人材を獲得する、という現場の新規事業部員と同じスコープで行動するということだと我々は考えます。

プロトタイプはあくまで手段のひとつなので、SEEDATAに対しいきなり「まずプロトタイプを作ってくれますか?」と聞かれればNOです。それは行動伴走だとは思っていません。

予算をきちんとつけて実装し、PoC、PoB、PoCAまでいくための行動として、途中でモックアップや動くものが必要であったり、展示会に出す必要があれば作りますが、横文字の展示会に出すというのは新規事業実行支援においてはかなり優先度は低くなり、残念ながらそれでイノベーションに近づいたとは言えません。

このように、行動伴走の中身がプロトタイプを作ることというコンサルタントがいたらかなり注意が必要です。

もうひとつ、行動伴走型の言い換えとして「出島にきてください」という風に謳う会社も増えています。出島というのはもともとSEEDATAでも使っていた言葉ですが、多くのコンサルティング会社のいう出島は、出島の中で管理型、ファシリテーション型、安易なプロトタイプ作成をおこなっている場合が多いため、意味がありません。

出島というのも手段でしかなく、社内でも社外でも正しく行動伴走ができているかどうかという点をチェックして進めましょう。「出島で新規事業」といわれたときはもはや警戒したほうがいい時代になってきています。

出島の中で行動伴走するという場合は相乗効果を生むのでおススメです。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

【関連記事】

SEEDATAホワイトペーパー無料ダウンロードのご案内

宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表