【セミナーレポート】 B2BおよびB2B2C企業が新規事業を立ち上げる際のポイント

2020年7月29日、「新規事業支援のプロであるSEEDATAが社内新規事業をおこなう際のポイント」というテーマで株式会社MIMIR(以下”MIMIR”)さんと共同でオンラインセミナーを開催し、B2BおよびB2B2C企業が新規事業を立ち上げる際のポイントについて解説しました。
今回はセミナーのトーク内容の中から、から、スモールM&Aから入って自社事業に展開した事例をご紹介します。

【7/29(水)セミナー開催】 新規事業支援のプロであるSEEDATAが社内新規事業をおこなう際のポイント
SEEDATAでは株式会社MIMIR(以下”MIMIR”)との共同として、生活者と業界内部に精通する人材の視点から事業を推進していく「専門人材伴走型新規事業開発パッケージ」を今月より提供します。 このリリースに先駆け、7/29(水)11:...

新規事業に必要な考え方と必要な人材

当ブログでは以前、「エフェクチュエーションを活用した新規事業の考え方と成功事例」として、手中の鳥の原則、許容可能な損失の原則、クレイジーキルトの原則、レモネードの原則、飛行機のパイロットの原則という5つの原則をご紹介しました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。

エフェクチュエーションを活用した新規事業の考え方と成功事例
SEEDATAでは創業以来、組織的に起業家らしい行動をとるにはどうすべきかを追及し、そのためのヒントのひとつとして「エフェクチュエーション」を研究してきました。 エフェクチュエーションは、連続して成功している起業家たちに共通する意思決...

また、新規事業では起業のプロと業界のプロを適切に織り交ぜていく必要があります。

新規事業に必要な「起業のプロ」と「業界のプロ」
これはSEEDATA取締役の守屋実氏がよくおっしゃっていることですが、大企業向けの新規事業でも中小企業向けの新規事業でも個人でベンチャーを始める場合も同様に、なにか事業を始める際には少なくとも「起業のプロ」と「業界のプロ」という2種類の知識...

今回は、実際の弊社の新規事業で、この5つの原則をどのように活用し、起業のプロと業界のプロをどのように取り入れていったのかをご紹介します。

起業のプロと業界のプロを外部から取り入れる

まず、スモールM&Aをしたのは、処方箋なしで薬が買える会社(スマートファーマシー)です。
買収前、池袋にある小さな薬局で、マーケティングもオペレーションも苦戦しているところがあり、当時は赤字経営でした。そのときにまず考えたのが、「いくら儲かるかではなく、このままいくらまで損できるか(許容可能な損失の原則)」ということです。結果、数千万程度だったため、M&Aを実行しました。

この時点で私は、医療業界、医薬品知識などはゼロでしたが、専門的にはキーマンクローズという形で一定期間ファウンダーにも残ってもらい、現地に弊社のスタッフを派遣し、発言を一挙手一投足書き起こしてマニュアル化することで、業界の知識を手に入れることができました。

また、当時の店舗の立地は池袋のあまりいいとはいえない場所でしたが、手中の鳥の原則に則り、僻地での黒字化のための勝ち筋を見つけていきました。
ここから起業のプロを入れるために、薬局を展開している株式会社GOOD AID株式会社の社長である服部氏に株式交換という形で事業譲渡し運営をお願いしました。

SEEDATA流スタートアップ支援

 

重要な点は、GOODAIDさんの社員の中から選任担当者を立ち上げるのではなく、あくまで外部から業界のプロや起業のプロという形でチームアップしていくことです。

その後、資金調達などもおこないビジネスが進むにあたり、クリニック向けの遠隔診療システムで薬局から薬を送付できるプラットフォームを立ち上げた経験のあるプロフェッショナルにスポットで入ってもらいました。
また、その他にも、有名な皮膚科の医師、行政指導との兼ね合いのために霞が関とやりとりをされている方、資金調達のために銀行融資の専門の方にも業界のプロとして入っていただいています。

業界のプロは同時に全員を入れるのではなく、フェーズごとに次々と召喚し、その知識を活用し起業のプロが進めていきます。
それぞれの業界のインサイダー情報、つまりお金を動かすうえで重要な内部情報を知っている人たちを集めて取り込んでいく形で進め、買収時は数百万円だった時価総額が、今では相当な金額になっています。

このように、業界知識ゼロからのM&Aでも、起業のプロと業界のプロを組みあわせることで、スムーズに大きくしていくことが可能になります。

宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表