SEEDATAのデジタルトランスフォーメーション(DX)コンサル

近年、SEEDATAへの新規事業支援の問い合わせはますます増加していますが、中でも「デジタルトランスフォーメーション(DX)」をキーワードに新規事業をおこないたいという会社が増え、Googleでのデジタルトランスフォーメーション、およびDXに関する検索需要も日に日にボリュームが増えています。

SEEDATAのデジタルトランスフォーメーションのコンサルティングは、基本的にB2BかB2C(製造業で小売りに卸すなどのB2B2Cも含む)という切り口で分けられますが、B2Bについては後日お話します。

今回はSEEDATAの顧客層にもっとも多い、B2CやB2B2CといったCが密接に絡む企業のデジタルトランスフォーメーションについて解説します。

B2C企業のデジタルトランスフォーメーションコンサル

SEEDATAではB2C企業のデジタルトランスフォーメーションのコンサルティングのご相談をいただくことがあります。

たとえば、

・ゲーム会社の場合、ゲームを作ってユーザーに届けて使い続けてもらうところまで

・製造業の場合、原料を仕入れて商品を作り付加価値を加えて卸していくところまで

といった具合に、デジタルトランスフォーメーションはCが絡むすべての企業のありとあらゆる部分に関係することを認識しきれていないことが課題といえるでしょう。そのうえで、自分たちのバリューチェーンの中でどの部分をデジタルトランスフォーメーションしていくべきかを判定しなければいけません。

ここまでは一般論として多くの方が理解していることでしょう。もう一段掘り下げて考えなければいけないのは、デジタルトランスフォーメーションの成果には3つのパターンがあるということです。

デジタルトランスフォーメーションの成功事例に共通する成果

デジタルトランスフォーメーションの成功事例に共通しているのは以下の課題の解決です。

①コスト削減

②マッチングや選択肢の増加

➂売り上げの増加

コスト削減

RPA(Robotic Process Automation)の導入などによる典型的なコスト削減のDX。

例として、これまでエクセルのコピペなどの単純作業や繰り返し作業を膨大な時間をかけ人がおこなっているという課題がありました。これらを見つけて自動化し、人が無駄に働く時間を減らすことによりコスト削減につなげます。

また、インダストリー4.0と呼ばれる工場やメンテナンス業務のデジタル化により、モニタリング、製造ラインをロボット化するなどして人員を減らし、コスト削減につなげている場合もあります。

RPAやデジタル化によるコスト削減はデジタルトランスフォーメーションの成果としては代表的ですが、コスト削減のためのDXについてはSEEDATAでは扱っていません。

マッチング効率化や選択肢の増加・処理

マッチングを簡単にしたり選択肢を増加させるためのDX。

これは特段売り上げを上げるわけでもコスト下げるわけでもありませんが、たとえば、材料を仕入れる際の簡単な見積もり比較、販売先と卸業者のマッチング、または設計図などをデジタル化しデータ参照を簡単にするなど、選択肢を広げた大量の情報の中からマッチングや検索行為をおこないやすくします。画像認識によりがんを発見するなどの技術も含まれます。

売上・利益の増加

これまで営業活動はある種属人的におこなわれてきましたが、大量のデータを機械学習することで「このユーザーにはこの商品を勧めるべき」「このユーザーは今の価格であと3回くらい購入したら離脱するのでセールやクーポンを配信する」「この時期ならもっと高いものが売れるはずだから価格を臨機応変に変えていく」など、メルマガや広告などの配信を効率化し、売上の向上につなげるDX。

以上の3つが意味のあるDXのパターンです。

 

しかし実は「デジタルトランスフォーメーションすることが目的」になってしまい、「単にデジタル化しただけで何も起きない」という4つ目のパターンが世の中には散見され、これがデジタルトランスフォーメーションを推進する際の大きな課題ともいえます。

たとえば、デジタル化した結果、

・運用が大変でコストが増えた

・ブラックボックス化してしまった

・そもそも想定のアルゴリズムとデータの相性が悪くて何も予測できない…etc

このような失敗例はいくらでもあります。

一方、SEEDATAが得意としているのは、2Cの売り上げを上げるためのDXです。売り上げには、

・短期的売り上げ

・長期的売り上げ

の2種類がありますが、SEEDATAでは、

①短期的売り上げ→マーケティングのDX

②長期的売り上げ→ブランド構築のDX

と考えています。

SEEDATAが得意とするDXコンサル①マーケティングのDXの場合

MAツール(Marketing Automation Tool)の活用

たとえば、

・このメルマガをクリックしてくれた人には次にこのメルマガを送る

・温度が20度を下回るとビールが売れなくなるので広告をほかの商品に差し替える

・今のタイミングならこの顧客は1,000円高くても宿を予約するから1,000円高い価格を表示する

・この顧客はビジネスクラスを+3万円でオファーすれば購入してくれる…etc

DX化によって打たれたクーポンや広告などの施策が即売り上げにつながってくものはすべてマーケティングのDXに含まれます。

これらは現在すでに取り組んでいる企業が多く、進んでいると考えてよいでしょう。SEEDATAでは扱いません。

デジマス(マスデジ)の融合

これは長期と短期の間になりますが、マスとデジタルを融合させ、デジタルの考えでマスも扱うことでマーケティングを効率化することが可能です。しかし、雑誌広告、テレビ広告といったいわゆるマスメディアと、Yahoo!やGoogle、Instagramへの広告をデジタルで融合している事例はほとんどありません。

このマスデジ、デジマスといわれる分野に関してもSEEDATAならびに博報堂グループは非常に力を入れているため、ぜひご相談ください。

インタビューデータの再利用

また、これは短期的売り上げではなく、マッチングや選択肢の増加に近い話ですが、これまでに蓄積している大量のお客さまの声やユーザーのインタビューデータの中からSEEDATAが数学的なモデルを活用してインサイトの対象となるトピックを抽出し、そこからアナリストがインサイトを出すことも可能です。

以上はすべて①マーケティングの範疇です。

SEEDATAが得意とするDXコンサル②ブランド構築の場合

DXによるブランド構築は、実はほとんどの企業が取り組めていないジャンルですが、ブランド構築のDX=DNVBといえます。

当ブログでは、強くて、好ましくて、ユニークなブランドイメージを消費者にもってもらう必要があることを解説してきましたが、これはベンチャーやスタートアップにはない大手企業の強味であり、大企業の商品は価格が高くても、ブランドが新製品を出せば買ってもらうことができていました。

しかし、これまでのブランド構築では

・マス広告の活用

・顧客と接点を持つために都度イベントを開催

・なんとなくコミュニティを運営

など、DNVBが目指すDigitally Native Verticalとはほど遠く、デジタルトランスフォーメーションはできていませんでした。

「ECとD2CとDNVBの違い」で解説しているように、これまでも商品を届けることはしていましたが、自社のメディアではなく、マスメディア(他社のメディア)を使用して宣伝したり、直接、常時つながりながらブランドイメージを作ることはできていなかったのです。

ECとD2CとDNVBの違いとは?
前回はDNVB(Digitally Native Vertical Brand)の簡単な紹介と、DNVBが求められている時代背景について解説しました。 最近私がDNVBについてクライアントなどに話すと、反射的に「それって昔からある通販...

たとえば、digital上でverticalにつながっていれば、わざわざインフルエンサーマーケティングをする必要はありません。

「デジタルマーケティングやSNSマーケティングをしているから自社のブランド構築はDX化されている」というのは大きな間違いで、インフルエンサーマーケティングをデジタル上でおこなっているという時点でDXではないのです。外部のインフルエンサーがデジタルを使っているだけで、ブランディングのDX化は成功ではありません。

直接つながる形で哲学を伝え、共感し、直接商品に対する意見をもらい、直接商品も届けて、さらに自ら口コミをしてくれるファンを確保するのがDNVBの考え方です。

したがって、ブランド業務におけるDXの成功とはDNVBをおこなうことイコールなのです。

これからの新規事業のキーワードはDNVB(Digitally Native Vertical Brand)だ
近年、D2C(Direct-to-Consumer)という言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか。欧米では日本より以前から、D2C(またはDTC)と呼ばれるビジネスの形態が勃興してきています。 D2Cを簡単に説明すると、米国には...

こちらの記事でも解説していますが、新規事業担当者はDNVBをおこなうべきですし、デジタルトランスフォーメーションを推進したいブランド担当者もDNVBに着手すべきです。

何故ならDNVB=ブランド構築のデジタルトランスフォーメーションだからです。

このふたつの側面から、今こそD2CではなくDNVBをやるべきだということをしっかりと意識していただければ幸いです。

DNVBをおこなう際にはこれまでの大企業のブランディングの方法が必要になってくるため、基本的にはブランド構築でのDXは大企業のほうが得意であるといえます。詳しくはinfo@seedata.jpまでお気軽にお問い合わせください。

デジタル時代のブランディングについてはこちらの記事もご覧ください。

デジタル時代のブランディングとしてのD2C・DNVB
当ブログでは、これまでD2CやDNVBの事例や大企業での活用法について詳しく解説してきましたが、今回はブランディングの観点からD2CやDNVBをどうとらえるべきかについて解説します。 まず、ブランディングという概念の成り立ちに...
宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表