2019.08.29 | DNVB

【DNVBの事例⑥】DNVBは新市場を創り出す ~DNVBで新しいマーケットを作りだそう~

DNVBは新市場創造、つまり新しいマーケットを作りだすポテンシャルがあります。新しいマーケットというのは、これまでターゲットにしていなかったような生活者たちターゲットにしていくということです。

今回事例としてご紹介するDNVBブランドは、アメリカのサプリブランド「RITUAL」(リチュアル)です。

DNVBで新市場を作り出す方法

このブランドの特筆すべき点は「サプリに懐疑的な人向けのサプリ」というビジョンを掲げ、ターゲットを「今までサプリを飲んでいなかった人たち」にしたことです。

通常のビジネスでは、これまでもサプリを飲んでいる人をターゲットとして、どうやって競合と差別化するのかを考えるのが定石です。

しかし、彼らはスタートアップブランドなので大手のブランドとは極力戦いたくありません。そこで「今サプリを飲んでいない人たちにサプリを売れないか?」と考えました。

実際、RITUALのCEOも、もともとサプリに懐疑的でサプリを飲まない人物でした。だからこそさまざまなサプリを試してみて、これは本当に効果があったというものだけ、科学的エビデンスとともに丁寧に説明して販売したのです。

その結果、なんとRITUALのユーザーの約6割が今までサプリを習慣的に飲んでいなかった人たちになりました。つまり新しい市場を創り出すことに成功したのです。

当然機能にもこだわっています。そのひとつが、サプリの透明性をあげるということです。カプセルはすべて透明なタブレットになっており、中に何が入っているかが一目瞭然です。サプリに懐疑的な人でも飲んでみたくなるサプリとはどんなサプリか、ということを考え改善を重ねた結果、カプセルを透明にすることで不信感を払拭するデザインとなりました。

これも、単なるデザイン性や機能性がよかったというだけではなく、哲学と紐づいているという点が重要なポイントです。

こうしてRITUALはこれまでサプリに対して懐疑的だった生活者をターゲットにすることで、新しい市場を創造することに見事成功しました。

この「ターゲット外をターゲットにする」という考え方はさまざまな消費財にも応用可能といえるでしょう。

たとえば、柔軟剤は入れなくてもいいと思っている人をターゲットにして、この柔軟剤を入れるとこんなに効果が違うという点をしっかりと伝えていくようなブランドであれば、今は柔軟剤を使っていない人たちにも共感される可能性があります。

ほかにも、トリートメント、乳液など、ターゲット外にビッグファンを作ることができれば大きな新市場創造になります。

また、この考え方を活用して、これまで「ビール飲まない人」に向けて売ってきたノンアルコールビールを「ビールを飲む人」に向けて売るということを考えてみるのもおもしろいかもしれません。

ある若手お笑い芸人は「自分はお酒が飲めるがノンアルコールを飲むのは、自分らしくいるため」だと発言しています。

「お酒を飲むと素になれるというのなら、普段の自分は偽りの自分ということになってしまう。自分はいつも素で生きているからお酒の力を頼る必要はない。逆に酔ってしまうと素ではなくて良くない自分が出てしまう」とも語っています。

この発言を分析すると「コンプライアンスを守るため」「自分らしくいるため」にノンアルコールを売っていくという新しいアイデアも考えられます。

これが新市場創造です。

「自分らしくいるために、深い話をしたいときはノンアルコール」という時代がくるかもしれません。これまでお酒はどちらかというと気分を盛り上げたり、発散したりするためのものとして捉えられてきましたが、「ノンアルコールで自分らしく真剣に語り合いましょう」という売り方が出てくれば、ノンアルコール市場もさらに広がっていくでしょう。

同じように、花のサブスクリプションサービス「Bloomee」も、現ユーザーの約8割はこれまで部屋に花を飾っていなかった人たちだそうです。現在のユーザー数は1.5万人と、ちょうどDNVB化によいタイミングといえるでしょう。

これもまさに無消費層に向けて新市場創造を成功させた日本の事例といえるでしょう。

このように、これまでターゲットとしなかった人をターゲットにできるという点もDNVBの強みです。

最初にスモールスタートすることのメリットは、消費者と直接つながって哲学を伝えられるからこそ、ユーザーを説得しやすいということです。同じことをマス広告で訴えても綺麗事に聞こえてしまうものですが、まずはスケールを目指さずに、小さく直接伝えるということをすればビッグファンを作っていくことができます。大手企業でおこなう場合でも、まずはスモールスタートで、ブランドの考え方や哲学をしっかりと伝えていくことからスタートしなくてはいけません。

マス広告ではなかなか哲学は伝わりづらく、哲学をブランドが一方的に伝えるには限界がありますが、1万人のビッグファンを獲得することができれば、ブランドの代わりにビッグファンたちが哲学を語ってくれるようになります。ビッグファンを中心にブランドの哲学が広がっていくのです。

これがDNVBのスケールの原理です。

DNVBはまだまだ世の中で研究が進んでいない分野で、DNVBをきちんと分析・研究してる人はあまり存在しません。そのため、DNVBの戦略をインターネット上で探しても、分析されたデータは出てくることはないでしょう。

SEEDATAではまだ誰も手をつけていないDNVBを徹底的に分析し、DNVBのタネとなるスモールビジネスをおこなってる方にその戦略論をお伝えして、DNVB化を進めています。

DNVBに興味のあるご担当者さまは、お気軽にinfo@seedata.jpあてに、御社名、ご担当部署、担当者名を記載の上、件名に「DNVB開発について」と記入のうえご連絡ください。コンタクトフォームはこちら。折り返し弊社担当がご連絡差し上げます。

佐野拓海
Written by
佐野拓海(Sano Takumi)
アナリスト