【トライブレポート紹介16】働き方改革系の新規事業アイデアヒント(プロクラウドワーカー)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

クラウドワーカーたちが示す信用経済の未来

クラウド(=群衆)ソーシング(=業務委託)。 近年、クラウドソーシング系サービスの台頭により生活者のライフスタイルも変化してきています。 空き時間にクラウドソーシングで仕事をする主婦層、 海外との時差を生かし国内の夜時間に仕事をしてクライアントとの仕事を円滑に進める人、さらには、クラウドソーシングで生計を立てる人など、世の中の働き方を大きく変えつつあります。

今回はこのクラウドソーシングで仕事をする層に着目し、 働き方の未来について考えたレポートをご紹介します。

プロクラウドワーカーのレポート作成当時は、海外では既にクラウトソーシングが普及し、日本でもクラウドソーシングのサイトの仕事のみで生計を立てることが可能になってきた時期です。クラウドワークス、ランサーズといった総合型のものだけでなく、企画書に特化したものなど専門特化型も出始め、今後副業解禁の流れも進んでいくことが予見できました。

もともと2002年にダニエル・ピンク著『フリーエージェント社会の到来』の中で「個人のワーカーが力を持ってくる」という未来洞察があり、それがいよいよ実現してきたと個人的にも感じていたため、クラウドソーシングで生計を立て始め、生活の中心に据えている人はどういう人なのか調査することにしました。

今回はクラウドワークスさんと共同リサーチで、クラウドワークスのユーザーに対して調査をしています。

まず、日本の主たるクラウドソーシングサービスについて簡単に解説すると、国内ではランサーズが2008年にサービスイン、2012年にクラウドワークスがサービスインし、このふたつはかなり似たいわゆる総合型です。また、シュフティのような主婦の人の内職などを集めたターゲット特定型、金額を一定にしたワンコインのココナラ、ロゴマークをみんなで出し合うデザイン特化型などもあります。

世界で一番大きいクラウドソーシングサービスは、ODeskとElanceというサービスが統合してできたUpworkです。英語圏なら英語ができればどの国でも参加できたり、こちらは夜で向こうは昼というようにいい感じで時差があるため、24時間いつでも世界中のどこかで誰かが仕事を受注してくれるというメリットがあります。まさにマッチングビジネスや、P2Pといわれている世界を体現したサービスといえるでしょう。

今回は、クラウドワークスを使っているというアプローチは同じのため、アプローチ違いのセグメント方法では分類できず、また、トライブの持つ価値観が育っていくという観点もサービス自体の歴史が浅いため、援用できませんでした。そこで、「どのようなワークスタイルでクラウドワークスを使っているか」という観点でセグメントを設定しました。

ワークライフバランス重視層は、クラウドソーシングが生活の中心といえば中心なのですが、本当に中心に置いているのは海外で生活することで、海外での生活を前提としたときに生計を得るためにクラウドワークスを利用しています。

在宅ワーカー型は、いわゆる昔からいた主婦の方の在宅仕事がサイトを通してできるようになったパターン。在宅ワーカーの中には「自助努力でスキルアップしたい」と思っている人が多く、未経験の仕事でもチャレンジできるというクラウドソーシングのメリットを活かし、経験を積みたい、成長したいという使い方をしています。

利潤追求型は、シンプルにお金儲けが目的で、起業して独立でやっている人などを指します。

シニア層は、お金儲けというより、大手企業出身などでシニアウオリア的な社会貢献を含めて自分のスキルを活かしていきたいというタイプです。

まず、滋賀県在住で年収100万円未満というワークライフバランス重視型の人のインタビューでおもしろかったのは、「家でばかり仕事をしていると寂しかったり気持ちが安定しないため、それがきっかけで地元のコワーキングスペースを週一で使うようになりました。人と話せるし居心地もいいです」という発言です。この発言から、フリーランサーは必ずしも一人で仕事をしたいというわけではないことが分かりますね。

また、もうひとりはイタリア在住で年2、3か月だけ日本に戻るというような生活の人で、「イタリア語ができず現地で仕事ができないため、クラウドソーシングで日本語の仕事ができることが嬉しい」という発言がありました。

利潤追求型は、20代でコンサルファームに所属しながら副業としてやっていたり、プロのライターが副業としてやっているというパターンでしたが、プロのライターにとっては素人向けの案件も多いため、選別が難しい点とプロとしてのプライドをどこかで満たしたいというインサイトがありました。

プロクラウドワーカーの調査から我々が得た未来洞察は、「信用経済」という考え方が今後かなり重要になっていくということです。

「信用経済」という言葉と対をなすのが「貨幣経済」で、今の経済というのは基本的にはまだお金で回っていて、お金のやりとりをして仕事を受けているので貨幣経済といえます。しかし、クラウドソーシングの世界では信用経済的な価値観が勃興していました。

クラウドワークス上で大事なのは、「いくらの価格の案件をやるか」ではなく、信用できるクライアントから仕事をもらうことだったり、新しいスキルが身に付いたり、持ち始めているスキルの実績が作れたりすることです。スキルが貨幣の価値を上回り、スキルが自由な単位となって回っているのです。

実際にクラウドソーシング系のサイトでは、自分のスキルをバッジのように示して、それぞれのスキルを互助的に出し合いひとつのチームを作っていくという世界が出来上がっています。

今後クラウドソーシング系の新規事業や新サービスを考える人が意識すべきことは、クラウドソーシングで仕事をしている人は決して一人で仕事をしたいわけではなく、「自分はこのスキルを持っているから、別のスキルのある人と仕事をしたい」「オフラインでスキルについて話し合いたい」と考えているということです。お互いに高め合いたいという欲求があるため、クラウドソーシングを利用している人同士の交流はむしろ増えていくでしょう。

1対1でのマッチングではなくて、クラウドソーシングが出てきたからこそ、リアルな場やリアルな人との交流で信用を得るということが大事になり、コワーキングスペースのような場所の重要性も高まっていきそうです。クラウドソーシングサービスの普及した未来でも、一足飛びにクラウドワーカーにオフィスは必要ないということにはなりません。働き方改革でリモートワークが推進されると思いますが、このような理由から必ずしも直線的にリアルな場が消滅するということは言えません。

一般企業でクラウドワーカーを活用したい場合、彼らも入れるワークスペースのセキュリティなどを工夫することが求められそうです。また、自社の社員がクラウドワーカーたちを活用してビジネスをより大きくしていくために、どういう研修や制度が必要かなど、企業に勤めている人の働き方改革にもヒントがあるかと思います。

また、週3くらいは企業に勤めながら残りはクラウドソーシングを使うなど、副業という観点での個人のワークスタイルにも影響していくでしょう。

このように、今後ますますオフィスの在り方、人の働き方は多様化していく中で、重要なのは「いくらの給料がもらえるからここで働こう」「いくらの給料がもらえるからこの仕事をしよう」という意識はどんどん希薄になっていくだろうということが予測されます。

ひとりで独立しているからこそ「いい信用を作りたい」「いいスキルを手に入れたい」「いい人たちと働きたい」という気持ちの方が強くなり、一方で給料など貨幣や、その仕事自体の重要性は相対的に下がっていきます。

貨幣以外の価値をバランスよく取りながら仕事をしようという人たちが今後増えてくるだろうというのが、プロクラウドワーカーから得られたキー・トレンドになります。

実際にSEEDATAでもマッチング系ビジネスや、クラウド上で何かをやる際にはこの考え方を活用していますし、ビジネスマン向けのサービスデザインや、これからの働き方を変える新規事業アイデアを作りたいという人は、プロクラウドワーカーを使うことをオススメします。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

【この記事の監修者】

宮井弘之。SEEDATA代表。

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宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表