【トライブレポート紹介21】農業系ビジネスの起業アイデアヒント(ネオ農家)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

手で農作物を作るというのは伝統的な文化として守る形になっていく

TPP加盟や後継者問題など、逆風の吹き続ける日本の農業。それはつまり、 より変化が求められている業界だということもできます。

ITによってさらに進化を加速させている農業機械はもちろんのこと、現在ではたとえば温度や湿度、 生育状況などを逐次センサーでデータ化し、その分析に基づいて作物に最適な環境を整える技術なども存在します。

また、JAを通さず小売店に直接流通したり、独自の販路を築いたりしている農家も生まれてきました。これまで農家といえば生産のみに携わる職種と思われてきましたが、流通・販売までワンストップで行う、ビジネスマン的要素の強い農家が一部に生まれてきている のも、このトライブがネオ農家と呼ばれる所以です。

ネオ農家は2016年のSEEDATA創業当時のレポートで、現在ではかなり普通になってるトレンドも多く含まれています。

植物工場ができたり、農作業にIOTが導入されたり、大規模機械化の流れがきていて、これらはすべて、アグリカルチャー+テクノロジー=アグテックと呼ばれるジャンルで、アグテックサミットが開かれたりするなど盛り上がりをみせています。

アグテックの分野では、収穫時期などの予想をする農業のGoogleのような会社が生まれたり、自動化が進みビルの中で水耕栽培していたり、LEDライトで土を使わず野菜を育てるなどの技術が登場しています。

また、野菜や果物に含まれている効用や効能の研究を進めることもアグテックに含まれます。たとえば、これまで「リンゴは歯やあごにいい」となんとなく言われていたのを「どんな頻度でどのリンゴを食べると、どのくらい虫歯を防げるのか」研究したり、玉ねぎを切ったときの涙を出なくしようという研究もアグテックです。

また、日本は高い農業技術を持ち、世界で農業指導を行っていますが、そこに若い人や企業が最新技術を投入し、それを再び海外に輸出しようという流れもあります。

久保田の無人走行可能なトラクターなども、今後農業の担い手が減っていくことへの対応策といえるでしょう。

このような事例から、農業は今後さまざまな技術をまだまだ活用できるフィールドだといえます。しかし、どんな技術をどう応用していくべきかを考える場合、結局は農家の立場・目線にならなければ、何が導入しやすいのか、どう導入していくべきなのかは分かりません。

そこで、これらの新しい技術をすでに使いこなしている先進的な農家をネオ農家と定義し、リサーチを行いました。

ネオ農家のレポートには2種類あり、これはハイテクノロジーを扱った農家の調査をしたものです。現状は、一部の人たちの間でこれらの技術が活用されていますが、まだ農家のことを考えられた技術になっていない部分も見受けられます。農業機器メーカーの方などは、今後はもっと農家中心のユーザービリティを考えることが重要になっていくでしょう。

今回の調査では、農家の方のインタビューというより、農業に関する企業のインタビューを行いました。

もちろんこれらの企業がすべてではありませんが、今回は調査に協力いただいたNKアグリさんやいちごカンパニーさんから見えてきたさまざまな調査結果をレポートに掲載しています。

ほかにも大学の教授や農業系の協会の方にもお話を伺っています。

たとえば2016年当時の情報ですが、NKアグリさんではアクアというシリーズの野菜を水耕栽培で作っています。

ほかにもリコピンが通常の倍以上ふくまれているリコピンニンジンなども開発されており、これもアグテックの一種といえるでしょう。

今回は農業界に今後確実にやってくるトレンドをご紹介します。

現在、鉄筋コンクリートの建物の中でかなり大規模に水耕栽培が行われ、LEDで栄養素のコントロールまで可能になり、条件を組み合わせて大量にデータがとれるようになっています。

これまで農地の少ない都会においては地産地消が珍しいようにいわれていましたが、都会で食べる野菜の一部は、すでにビルで作ることが可能になっているため、近い未来にはさらに普及していくでしょう。

そして、この技術を支えていくために、今後、データを組み合わせて最適な組み合わせを発見する農業データアナリストという職業が求められていくでしょう。

ただし、できたものをどのように消費者に届けていくか、マーケティングやブランディングの見せ方はまだまだ足りない部分があるため、作った野菜をどう生活者にみせていくかという観点でSEEDATAが支援させていただきます。

SEEDATAは農業の専門家ではないため農業ビジネスの支援はできませんが、農業系の起業のアイデアをお持ちの方や、農業系ビジネスで起業したいという方は、資金調達する際のお手伝いや農作物のブランディングのお手伝いをさせていただきます。

さらに、10年後、15年後の未来を予測をすると、おそらく、土に種をまいて野菜や果物を作るということはひとつの伝統芸能になっていくのではないでしょうか。

車が手作りではなく工場で作られるのが当たり前になっているように、農業もおそらく工業化され、それが当たり前の時代がやってきます。そうなると、手で農作物を作るというのはある種のストーリーとしての価値や、伝統的な文化として守る形になっていくだろうというのがSEEDATAの予測です。

最後に、今後野菜をブランディングしていくときに考えなければいけない、「野菜のサプリメント化」という野菜の持つ潜在価値をご紹介します。

今まで、栄養補給に不満や不足を感じる人がサプリメントを食べていましたが、今後LEDの当て方などで栄養素をコントロールできるようになっていくと、サプリメント的に野菜を組み合わせる人が現れてくるでしょう。

今後、先進的な野菜を作りたいという方は、サプリメントを売るつもりでブランディングや商品設計をして、今サプリメントを食べている人に対して野菜を売っていくという考え方をすれば、大きなマーケットをとることができるでしょう。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

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宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA代表