【トライブレポート紹介29】朝活系・新規事業、サービス開発アイデアのヒント(朝活族)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

 朝のライフスタイルは今後10年、20年でさらに大きく変化する

早朝の時間は、学校や職場に縛られない自由度の高い時間といえます。朝、時間に追われ憂鬱な気分で過ごす人がいる一方で、朝のライフスタイルの質を高める「朝活族」も存在します。

朝活といえば、これまで読書や勉強会を通じて自己研磨の時間に割いたり、ランニングをしたり、カフェでリラックスすることなどが定番でした。しかし、近年では、早朝に友達と一緒に、パンケーキを食べに行ったり、朝座禅、早朝フェスイベント等の新しい朝活が生まれ、朝の過ごし方に変化の兆しがみられます。

朝活=健康・自己啓発は、狭義になりつつあり、朝活に求められている価値観の多様化が進んでいるといえるでしょう。

朝活族は初めて新規事業に取り組む人や、新商品開発の部署に来たばかりという人にとくにオススメのトライブです。何故なら朝の時間は夜の時間に比べ、実はまだまださまざまなニーズがあるからです。

今まで朝の時間の過ごし方といえば、寝て起きて、ご飯を食べ、準備をして、会社や学校に行くだけでした。一方、夜の時間は、エンタメ、飲食、トレーニング、勉強、休息など既にさまざまなニーズとそれにこたえるサービスが存在します。

つまり、朝に着目することで、意外と人の関心を引きやすいサービスや商品を生み出すことができるといえるでしょう。

そもそも、朝活族を象徴するような言葉として「エクストリーム出社」という言葉が存在します。これは早朝から観光、海水浴、登山などのアクティビティをこなし、定刻までに出社をするエクストリームスポーツで、エクストリーム出社協会という数千人規模の協会もあるほどです。

たとえば、前日の19時に八王子駅に集合し、温泉に入って仮眠したのち、午前1時に高尾山口に移動、朝4時に登頂し、日の出を見て出社するというような人たちが存在します。

また、海外でも朝フェス、朝デートなどのエクストリーム出社の流れはきています。

我々は、このエクストリーム出社から朝に秘められた無限の可能性に注目し、朝の過ごし方の未来のヒントとなることを意図して本レポートを作成しました。

大きなトレンドとして、朝のライフスタイルは今後5年、10年で大きく変化してさらに多様化していくでしょう。

マクロ要因としては定年するシニアの増加、元気なシニアの増加、フリーランスの増加、ネオノマド(※リンク)など自由な働き方の増加、また、多様な教育が出てきて学校教育も一律ではなくなっていくことが予想されます。

新規事業を何から始めたらいいか分からないという人は、とりあえず朝に注目し、朝で何かできないかを考えることをオススメします。

新しい朝の過ごし方という観点で彼らを調査してみた結果、さまざまな活動をしている人びとがいることが分かりました。

まず、比較的ライトなものとして、朝スイーツ、朝カフェ、朝食女子会などがあげられます。

朝の欠食化が進む中、朝食をきちんととることで脳が活性化し、集中力が高まることや、脳や体に朝から栄養がいくことで、エネルギー消費を助けてくれたり、朝は比較的空いている時間帯であるため、ゆったりとくつろげるといったメリットがあります。

また、仕事前に心を穏やかにし精神統一できるのが、お寺で開催されている「朝坐禅」で、仕事に行く気が起きないような日でも、坐禅をしてやる気スイッチをONにできるといいます。会話する必要もないので一人で参加しやすいことも特徴といえるでしょう。

さらに、ビジネス系では、朝7時からベンチャー企業と大企業の事業提携を生み出すことを目的としたモーニングピッチがあり、始業前の時間であることから大企業の社員も参加しやすいというメリットが存在します。

SNSの中でも朝活は広がっています。Instagramでは「#モニグラ」とハッシュタグを用いて投稿されるモーニングラム(morningram)が盛り上がりをみせ、朝活の様子を写真に収めてInstagramに投稿しています。

モニグラの写真のほとんどには時刻が刻まれ、何時にどんなことをしているのか一目で分かるようになっています。「勉強垢」と呼ばれる勉強系投稿専門のSNSアカウントを作り、同じ「勉強垢」同士でつながりをもつこと、また、早朝の勉強の様子を投稿することでお互いに刺激を与えあい、モチベーションの維持が主たる目的になっています。

このように多種多様な活動をする朝活族ですが、「朝のライフスタイルを充実させるべき」という価値観は同じです。

今回は比較として、進化した朝活と昔からあった朝活をしている人びとにインタビューを行いました。

自己啓発型・ネットワーク型朝活族

朝に異業種交流会や勉強会を行う従来の朝活族たち

リセット型朝活族

従来の朝活に対して最近の朝活は朝座禅、朝ヨガなどがあげられます。これまでは仕事終わりにジムに行くなど夕方にリセットをしていましたが、翌朝にリセットしようという考え方の人たち

パフォーマンスアップ型朝活族

朝にテンションを一気に上げて午前中からバリバリ活動しようという人たち

まず、昔ながらの朝活を振り返ると、ネットワーク型朝活族は、朝8時までなど制限を設けることで、時間を無駄にダラダラ過ごさなくてよいという考え方をしています。あえて制限を設けることで仕事効率を上げるというのはネオノマドにも見られた価値観です。

とくに朝は出社前までと時間が制限されるため、そこをあえてメリットとして捉えイベントなどを開催するということもできます。

自己啓発型朝活族は、朝に読書会を行ったりしていますが、「1日が長く感じられてお得」という発言が示すとおり、これは昔ながらの「早起きは三文の得」という考え方そのものといえるでしょう。

一方、リセット型朝活族で朝座禅をしている人からは「6回1セットではなく、単発の朝活禅をやってほしい」という発言がありました。彼らは毎日禅の修行をしたいわけではなく、あくまでリセットのために座禅をしていて、リセットの時間を朝の座禅に求めている、その点が自己啓発型との大きな違いです。

朝にリセットしたいという考え方は消費財にも大いに役立つ考え方といえるでしょう。

パフォーマンスアップ型朝活族は、エクストリーム出社がないとダラダラしてしまい、テンションが上がらないといいます。

日の出を一度見てから出社することで、午前中からバリバリテンションを上げて仕事にも役立つという考え方はまさにトライブ的です。早朝から高尾山まで行ける人は限られているため、高尾山まで行かなくても同じようにテンションを上げる商品やサービスを考えることは、典型的なトライブから発想する方法なので、ここに着目してぜひみなさん行ってください。

朝活族の調査から分かったキー・トレンドは、既にほかのジャンルでもかなり出ていますが「リセット欲求の増加」です。

現代は情報過多で、あまり仲良くない人も含めて人的ネットワークが多く、仕事、勉強などのストレスも多く、都市生活を送る人にとってはあまり生きやすい世の中ではありません。

そのため、これまではガムやお酒、飲料、タバコ、睡眠などでリセットしていましたが、それでは足りなくなってきて、「体験を通じてリセットしたい」という欲求が現れているのが大きなトレンドです。

そもそも「リセットしたい」「リフレッシュしたい」というニーズは昔から存在します。

何を用いてそれを実現するかがウォンツですが、モノではなく体験、行動を通じてリセットしたいというウォンツに代わってきているということが朝活族からは分かります。

デマンドでいうと、時間がなければ高尾山には行けないため、今時間がなくても行けない人にモノやサービスを提供している人たちが、さらにプラスで何ができるか考えることで、サービスと組み合わせたよい商品がと生まれるのではないでしょうか。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

【この記事の監修者】

宮井弘之。SEEDATA代表。

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