【トライブレポート紹介33】C2C全盛時代のサービスや新規事業アイデア開発のヒント(オンラインフリマ)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

フリマアプリが浸透して約4年。フリマアプリを活用するユーザーには「売れるという安心感による、消費意欲の増加」という大きな消費体験の変化がみられます。

彼らは購入した商品が想像とズレていたり、使わないと判断するとすぐに売却します。フリマアプリでの相場感を把握しているため、金額的に損することなく、 一通りの商品体験をすることができるのです。

さらに、商品を選択する段階から売る前提で購入し、最後まで使おうという気持ちがないことなども特徴です。

このような購買行動の変化が、消費体験を変容させていると考え、このような売ることを前提とした消費行動が導く未来に 着目してリサーチを行いました。

SEEDATAのトライブレポートにはオンラインフリマ、クラウドファウンダー、フューチャーショッパーという購買変化の三部作があります。

レポート作成時以降、フリマアプリはさらに世の中に浸透し、このレポートで洞察した未来はすでに現実として現れています。

フリマアプリとは、C2C(個人間)取引で商品の売買を行う、オンライン上のフリーマーケットです。 国内では2013年に、特に若い女性の間でヒットし、当初は女性限定のフリマサービスもありましたが、現在は男女が利用できるフリマアプリがほとんどです。

今回はオークションアプリではなく、あえてフリマアプリに注目している点がポイントです。

従来のネットオークションが「高く売る」ことを目的としているのに対し、フリマアプリは「早く楽に売る」ことが可能です。

この「すぐに売れる」ことによって、「すぐに売れる」「すぐに売る」という価値観を持ち、すぐに売れることによってどのような消費上の価値観の変化があるのかを調査したのがオンラインフリマのレポートです。

まず、国内の主要なフリマアプリをご紹介します。

日本最大級のフリマアプリといえば、2012年にローンチされたメルカリが有名ですが、実は同年に日本で最も早くリリースされたのは女性をターゲットにしたフリルです。2014年からはブランドが個人にアウトレット商品を販売するBtoCサービスとなる「Fril公式ショップ」を開始し、現在では男性も利用可能です。

また、このほかにも、アパレルに特化したゾゾフリマ、価格コムが運営するフリマノ、出品手数料などが無料の楽天のラクマ、ゴルフ特化のゴルフポット、アニメやアイドル好き向けヲタマート、ハンドメイド作品に特化したミンネ、釣り道具限定のセルバイなどがあります。

今回のインタビュー対象者のセグメントは以下のとおりです。

セリングファースト

買い物するときに売る値段がいくらか考えて買う人

インスタントユーザー

買う際に売ることまでは考えず、イベントで一度着用した服などを売るレンタル的な使い方をする人

リセラー

オークション時代から存在した、捨てるより売った方がいいという人

以上の3つの使い方が存在します。

フリマアプリの浸透により、もっとも世の中に表れている大きな変化は、買う時に売る時のことを考えるセリングファーストという未来です。

不動産や車といった高額耐久財は昔から中古市場が整備されていましたが、それが広がり、実に多くのものがセリングファーストになる社会が実際に訪れています。

また、フューチャーショッパーにも引き継がれている大きなトレンドですが、レンタルっぽく一回しか使わないものであってもフリマアプリで売れるから購入するという、買うと借りるの間、リセールとして、フリマアプリを使っている人たちも登場しています。

また、今後さらに注目のキー・トレンドは、インスタントショッピングの増加です。

セリングファーストという価値観はすでに顕在化していますが、たとえばハロウィンの衣装やスキー用品など、「高いけれど売ることができるなら購入してもよい」という消費者側の考え方をもっと押し出していく売り手やメーカーがあってもよいでしょう。

インスタントショッピングの増加により、たまにしか使わない商品も売りやすくなっているはずですが、売り手側はこのトレンドをまだ捉えておらず、ここにチャンスが眠っています。

また、C2Cツールを使い「自分が何が欲しいのか」ということをもっと消費者にリコメンドしていくこともビジネスチャンスです。

冒頭でご紹介したように、現在ではさまざまなプラットフォームがあり、みんなひとつのサービスだけを使っているわけではありません。しかし、メルカリでは何を見ていて、ニュースサイトでは何を見ているかなどをマッシュアップし、「使用は一回きりでも売れるから新品で買った方がいい」など、複数アプリ間や性質の違う情報を統合し、リコメンドしてくれているようなサービスはまだ存在していないのです。

現代はフリマアプリの買い物傾向や普通の買い物の傾向からだけでは、もはや自分は何が欲しいか分からない時代になっています。それぞれの会社が出しているリコメンドだけでは弱くなってきているため、これらをもう少しアグリゲートしたサービスを考えることが大きなビジネスチャンスといえるでしょう。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

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宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表