【トライブレポート紹介36】教育系ビジネスやインターンシップ系新規事業アイデアのヒント(SFC)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

1990年に設立された慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス(以下SFC)。 設立当時「未来からの留学生」というコンセプトで、インターネットをいち早く導入したり、外国語を取り入れたり、先進的な取り組みを続けてきたこのキャンパスも今年(2018年)で28年目を迎えています。多様性の高い授業のカリキュラムと実践的な校風は、今も昔も変わりません。

SFCは今、そのイノベーティブな部分に注目が集っています。

今回のトライブレポートでは、未来からの留学生を育ててきたSFCの今に着目し、なぜSFCがおもしろいのか、このキャンパスが持つユニークなポイントをご紹介します。

SFCはプロインターンに続く第2弾という感じで、1個の学校をトライブとして見られないかということで調査しました。

設立当時からの「未来からの留学生」というコンセプトは非常におもしろく、まさにSFCの実践的な校風を言いぬいているといえるでしょう。

学部は総合政策学部、環境情報学部、看護医療学部の3学部、大学院は政策・メディア研究科、健康マネジメント研究科の2学科があり、今回は、その中でも総合政策学部、環境情報学部の2学部に着目してリサーチしています。

この2学部の生徒たちはどちらに所属していても授業、研究会を自由に行き来して学ぶことができるという特徴があります。

SFCは東京駅からだと電車で50分の藤沢市にあり、距離的にかなり遠い場所にキャンパスがあるため、SFCに対する相応の思いがなければなかなか通うことはできません。

そのSFCを表すもののひとつとして、公式HPにも掲載されているSFCの理念があります。

福澤諭吉の「事を成すに極端を想像す」という言葉を引用し、極端(エクストリーム)に想起し大胆かつ無鉄砲に実践することを学生にすすめています。この考え方はまさに我々SEEDATAにも通ずるところがあるといえるでしょう。

また、SFCといえば河添健先生、村井純先生など名物教授が多いことや、生徒の起業を支援するなどユニークな取り組みが多いことも特徴のひとつです。

SFCの取り組み

・未来創造塾 (2013~)

在学生向けプログラムで、 世界中から学生や研究者が訪れ、施設に滞在しながら研究を推進していくことを目指し、設 立された大規模な滞在型教育研究施設。国内だけでなく、海外からの人材を短期・中期的に受け入れて、世界の知をSFC内で共有する。

・未来構想キャンプ (2011~)

高校1~3年生を対象にしたワークショップ形式のイベント。日帰りと滞在の2パターンが用意されており、講師としてSFCの教授陣が参戦する。テーマは様々で、例えば2016年度は「ファブ入門ワークショップ」「パターン・ランゲージ作成ワークショップ」「ドローン社 会共創ワークショップ」などがある。イベントを通じて高校生がSFC生を体験できるところが最大の魅力。

・SFC-IV (2006~)

起業向けプログラムとして 慶応義塾大学と地域が連携し、起業家育成施設。地域と大学の連携により、新しい事業の創発を支援している施設。 主にオフィス・相談室・試作開発室などのスペースの貸し出しを行っている。

自分の研究の事業化を考える大学生や、大学と産学連携を考えている企業による利用が多く、また、地域のイノベーションの拠点としての機能も果たしている。

神奈川県と藤沢市と一体となり連 携しているため、ビジネスにおける「ヒト・モノ・カネ」といった資源のサポートも万全。

・SFC フォーラムファンド (2016~)

SFCに関係するビジネス事業専門の投資ファンド。 SFCは起業家を多く輩出していることでも有名。その一因として、起業支援機構が非常に充実している事があげられる。SFC-IVは場所の提供を主に行っているのに対し、SFCフォームファンドは、投資活動を中心に据えている。つまり、SFCで行われている最新の研究成果の事業化に対し出資を行う投資ファンドで、ファンド規模は3億~5億。いわゆる新規事業を運営・管理するような役割を持っているともいえる。

また、ほかの大学や学部にはないSFCならではの環境が大きく影響している独自の用語として、学校に泊まり込み、課題や研究などの作業をする「残留」という言葉があります。

キャンパスが都内から離れた場所にあり、アクセスしにくい人たちが多いため、学校に宿泊することが認められており、 毎日誰かが、PCのある特別教室や研究室で集中して作業をしています。

ほかにも、グループワークの略称である「グルワ」という言葉も一般的に使用されています。これはSFCでは座学形式で知識を得る授業は少なく、授業の多くはグループで作業する(=グループワーク)授業で実践形式でのレクチャーが多いことから生まれた言葉です。

SEEDATAではSFC総合政策学部琴坂将広准教授と新規事業を実践的に立案する共同プロジェクトに取り組んでいます。詳しくはこちらの琴坂准教授のHPをご覧ください。

SFCは、多様なジャンルの学問を垣根なく学んでいくことで、 既存の枠組みに囚われず、自らで問題を発見し、問題解決する手段を考えていくことを大切にしており、日本の一般的な大学と比べると欧米的であるといえるでしょう。

自ら全SFC生とのハブになっていた「SFCの母」と呼ばれる学生の存在など、カリスマレビュアーの記事でもご紹介しましたが、学びの環境にもコミュニティデザイナーを置き、意識してコミュニティデザインしていくことが重要だと考えます。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

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宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表