【トライブレポート紹介57】プレミアム系新商品・コミュニケーションアイデア開発のヒント(リターン・スバリスト )

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング支援を行っています。トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方
SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業の...

 

高級外車を経てスバルへと戻ってくる人びと

リターン・スバリストとは、一言でいえば「高級外車を経てスバルへと戻ってきた中高年紳士」のトライブです。

仕事柄、港区、広尾、芝といった、いわゆる高級住宅街をタウンウォッチングする機会があるのですが、以前であればBMWなどの高級外車が多く見られた場所で、数年前からスバルのS4のようなスポーツセダンを見かけるようになりました。

その道すがら「彼らはいったん外車を所有したのち、時間と経験を経て、再びスバルに戻ってきたのではないか」という仮説が生まれたのです。

 

リターン・スバリストの調査のテーマは「ク―ルネス」です。

一般的に「かっこいい車といえば外車を想起する日本人が大半だと思いますが、外車に乗っていたにも関わらず、再び国産のスポーツカーに戻ってくるということは、ある種先進的なかっこよさの概念を持っているのではないかと考えました。リターン・スバリストを見ることで「かっこよさの未来」を明らかにしていくことがこのレポートのテーマです。

そのため、本レポートは、一般的な車好き(エンスー)のリサーチではなく、先進的な「かっこよさ」のヒントを洞察しています。

本レポートのテーマは、あくまでかっこよさの未来を洞察することであり、完成車マーケティングコミュニケーションにいかすためではありません。そのため、リターン・スバリストのレポート本編をご覧になっても、「これまでの車のコミュニケーションとはこういうものだ」というコードが強い業界ですので、すぐに参考にして実行に移すのは難しいかもしれません。

一方で、車業界以外には応用可能ですので、「新たなかっこよさを創造したい」とお考えの企業の方には、ぜひお手にとっていただければ幸いです。

スバリストとは

富士重工業株式会社からSUBARUへと社名そのものが変更されたのは2017年。前身の1917年に設立され旧中島飛行機製作所からちょうど100周年の年にあたります。

1世紀を経て社名そのものを代表するようになったSUBARUですが、このブランドを支えているのは「スバリスト」と呼ばれる同社の熱狂的なファンたちの存在です。1970年代に東京農業大学の名誉教授である後閑暢夫氏が『カートピア』という専門雑誌上にて「スバルは紳士の乗り物」という投稿から名付けた言葉がきっかけとなり、スバルオーナーの間で徐々に広まっていった言葉とされています。この言葉には「クルマに対する高い見識を持ち、紳士的な運転をするスバルユーザー」といった意味合いも含まれているといいます。

 

リターン・スバリストのセグメントの車歴の一部をご紹介すると、ある人は最初はホンダのワンボックスに乗り、次にBMWの3シリーズに乗り、その後スバルのセダンに戻るという変遷をたどっています。

またある人は、フォードからスバル、またある人は、スバルからアウディ、そしてまたスバルなど、40代後半から69歳までの男性にインタビューをおこない、若者ではなく、ミドルエイジの考える新たなかっこよさについて明らかにしています。

リターン・スバリストの詳細なプロファイリングについては、トライブレポート本編にてご紹介しています。リターン・スバリストのトライブレポート本編をご希望の方info@seedata.jpまでお問い合わせください。

生活者変化行動仮説・毎日使える実用性を備えた高級日用品を使いこなすことがステータスとなる

出典:SEEDATA トライブレポートより

 

ここではリターン・スバリストから分析された未来の生活者変化行動仮説の一部をご紹介します。

 

これまで、多くの生活者にとって高級車や高級腕時計といった自己のステータスを上げる高級品は、破損の危険性はもちろん、メンテナンスにも時間とお金がかかるため、普段使いをするものではないと考えられていました。最新型のiPhoneを大事にするあまりカバーで覆い、結果、iPhoneのデザイン性を損なってしまっているパターンも見受けられます。

このように、これまでの高級品は「大切に守らなければいけないもの」と捉えられてきました。

しかし、リターン・スバリストたちは美しい芸術品のようにものを高級品と認める一方で、高級であるがゆえに日常使いできなければ実用性がなく、それは真に目指すべき姿ではない、つまり美しいが、かっこ良くないと考えているのです。

トライブからも、「実用性を考慮してない最高級車はキレイだ、実用性にまで落とした最高級車はかっこいい」という発言がありました。

スバルは燃費の悪い高級車のような芸術品ではありませんが、品質がよく、丈夫で日常使いできる、そこに彼らは真のかっこよさを感じていることが見えてきました。

現に車業界の最高級ラインは、単にゴージャスなだけではなく、実用性を兼ね備えたスポーツタイプと融合がおきています。この背後には「実用性と最高級の組み合わせこそが真のかっこよさである」というインサイトがあることをあらためて認識する必要があります。

 

これは車だけの話に留まらず、むしろ日用品の高級化にも応用できる話です。

たとえばロンドンのSELF PORTRAITというセレブも愛用する高級アパレルブランドは、高級ブランドにありがちなパーティードレスではなく、日常で使えるフェミニンなワンピースのラインナップが注目を集めています。ほかにも、100年保証を謳ったVollebakのパーカーなど、車以外でもすでに、「実用性にまでおとした最高級品」というかっこよさの芽は現れ始めています。

この流れを受け、数年後は高級な日用品というマーケットがステータスになってくるでしょう。通常の10倍高い車はなかなか手が出せませんが、アパレルや日用品、ガジェットなどであれば、カテゴリ内の商品の10倍から100倍値がはっても、実用性におとせていればよいのです。

 

今回はリターン・スバリストの分析から、車以外の業界で参考となる「新しいかっこよさ」についてレポートの一部をご紹介しました。リターン・スバリストのトライブレポート本編をご希望の方info@seedata.jpまでお問い合わせください。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは御社の持つリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

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