【トライブレポート紹介⑤】シニア領域における新規事業・ビジネスアイデアのヒント(シニアウオリア)

はじめに~トライブレポートとは

SEEDATAは今後増えていくであろう考え方や行動を示している先進的な消費者グループ=「トライブ」を独自のリサーチによって発見、定義し、調査した結果をレポートにまとめています。

トライブ・リサーチから得られた知見を通じて、推進される企業のイノベーション活動を「トライブ・ドリブン・イノベーション」または「トライブ・マーケティング」と総称し、コンサルティング、支援を行っています。

トライブレポートの詳細と読み方については、こちらの記事をご一読いただければ幸いです。

トライブレポートの読み方

アクティブシニアたちは長生きすることをリスクだと感じている

戦後の日本でがむしゃらに働き、この国の急激な復興と成長を支えてきた団塊の世代。2000年代後半から、この団塊の世代が徐々に定年を迎え、第二の人生を模索し始めました。それまで定年後といえば「年金を元手に悠々自適に穏やかな生活を送る」というようなイメージが強かったものですが、現在の老年世代には、労働に対する旺盛な意欲を元手に(あるいは、人によっては労働以外にやることを持たないために)定年後もビジネスに関わり続けたいと望み、再雇用や起業という形で現場にとどまり続ける人が増えています。

そんな中高年の企業戦士「シニアウオリア」に必要とされるサービスやプロダクトは、若いビジネスマンや定職を持たないシニア世代の両方と微妙に異なるはずです。シニアウオリアの生活サイクルや思考様式の分析を手がかりに、彼らの価値観や求めるものを探ります。

当記事では、シニア・ウオリアの調査結果から得られた発見と、我々が分析して見出した機会領域の一部をご紹介していきます。

シニアウオリアはトライブレポートの中でも2番目に人気あるレポートで、やはり「健康」と「シニア」への関心が高いことがうかがえます。トライブレポートにはシニアウオリア(男性)、シニアトラベラー(男女)、おてんばマダム(女性)というシニア3部作があり、後期高齢者以外のシニアはほぼ完璧に網羅しているので、シニア系の新規事業、新商品・新サービス開発をお考えの方や、現在進めていてお困りの方はぜひお問合せください(お問合せ方法については記事の後半に記載しています)。

人生100年時代といわれ、アクティブシニアという言葉はみなさんもご存知のとおりだと思います。マクロデータを見ると、60歳以上の人口が何万人、その中で何%くらいの人が旅行に行き、まだ働きたいと思っている人が何%など、なんとなくシニアの活動量が増えているということが分かるので、みなさんシニアビジネスをやろうとするわけですが、必ずぶち当たるのは「では一体何をやればよいのか?」という点です。

結局、雑誌や新聞の情報やマクロデータだけでは、シニアが大事でシニアがアクティブ化していることはわかっても、ミクロなデータ、つまり生活者そのものを見ていないため、具体的に彼らがどういった生活をしているか、どんなサービスをやればいいのかは明確にはわかりません。ですから、普段定量調査をやっている人ほど、こういった定性調査をぜひ見ていただきたいのです。

トライブレポートで調査するのは基本的には6人から8人くらいですが、よく定量調査をやっている人に「そんな少人数で何がわかるんですか?」と聞かれます。しかし、定量調査のアンケートで1問を1000人に聞くところを、トライブレポートでは1人に1000回聞いているわけです。つまり、1000個の質問を与えているに等しいので、サンプルサイズは1/1000ですが、データ数は変わりません。

このデータ数が情報量の質としてどうかということをよく考えていただき、ぜひ定量調査と定性調査を組み合わせることオススメします。

今回のシニアウオリアもセグメントの分け方が少し古く、アプローチの違いではなく属性の違いで分けてしまっていますが、彼らの価値観は同じで、一言で表すと「シニアになっても企業戦士の心が忘れられない人」という意味です。

シニアウオリアの行動を調査して発見した特徴的な行動は以下の図のとおりです。

まずは昔エグゼクティブだった人には2パターンあり、社長や会長まで勤めあげ、顧問にまでなっている顧問ウオリアと、昔外資系の役員までいった外資系ウオリアに分類しています。

あとは一般ウオリアでこれは役員までいかなかった人、そして自営業ウオリアです。

また、トライブ調査では比較対象のために今はまだトライブになってない、まだやっていない人をよく入れるので、まだウオリアになっていないウオリア予備軍がいます。

以上のウオリアたちにヒアリングをしたところ、シニアと一口にいっても、それぞれの考え方はまったく違うということがわかりました。

シリアウオリアのトライブレポート1冊で、アクティブシニアの男性が具体的にどういう人で、どういう価値観を持っているかを知ることがきるので、アクティブシニアの金融、コミニティサービス、マッチング、雇用、転職、学び直し、食品など、どんな新商品、新サービスにでも応用可能です。

シニアウオリアの調査結果から、まず私の私見としての仮説を紹介させていただきます。

これは定量的に調べたわけではありませんが、大手企業で部長や部門長などで引退している人(一般ウオリア)と、社長や副社長レベルまでいった人(顧問ウオリア)のライフスタイルの違いとして、奥さんとの関わり方があげられます。

社長や副社長になっている人は、早い段階で奥さんが旦那さんのサポートに回っているのです。これは単にお世話をするという意味ではなく、たとえばしゃべり方を指摘したり、一緒に仕事のパーティーに参加したり、人生相談に乗ったり、奥さんが完全に「旦那さんの仕事を支える」という職業になっていました。

一方、一般ウオリアの人は、良い悪いという意味ではなく、旦那さんのサポートはせず奥さんも働いており、お互いがそれぞれ独立している場合が多いようです。

この事実から感じたことは、本当に上まで伸ばしきるには、奥さんのサポートなしで一人の力では難しいということです。

当然例外もありますし、最初に述べたように、これは定量的に確かめたわけではない、あくまで私の仮説ですが、エグゼクティブな人のインタビューをしているとそのようなライフスタイルが多いということがわかりました。

余談はこの程度にしておいて、ここからウオリア予備軍と一般ウオリアから出てきた、今後も応用すべき重要な価値観についてご紹介します。

彼らのインタビューからわかった共通の価値観は「長生きすることが嬉しくない」という考え方です。簡単にいうと、長生きすることはリスクであり、「いったい自分は何歳まで生きてしまうのか」とむしろ不安要素を抱えています。

つまり今後は寿命ではなく、健康寿命にフォーカスがあたっていき、寿命が延びても健康でなければ、医療費がかかるし、子どもたちなどからのサポートが受けられなければむしろリスクでしかないという考え方がメジャーになっていくでしょう。

この点から考えて、シニア系のビジネスを設計する人が意識しなければいけない重要な点は、「シニアの皆さんはお金もっていますが意外にも払わない」ということです。何歳まで生きるかわからないからお金を使えないということを念頭に置き、お金を使う場面と倹約する場面の差があるということを理解しておかなければいけません。

最初にご紹介したSEEDATAのシニア三部作トライブレポートを見れば、シニアがどこでお金を使ってどこで節約するかということが概ね分かりますが、そこを理解せずシニア系ビジネスを設計すると、単に「シニアはお金をいっぱい持っている」という文脈で高額商品を作ってしまい、結果売れないということになりがちです。今の時代であれば、節約系のほうが受け入れられるものが多いでしょう。

これからシニア向けに新規事業、新商品、新サービスを作る場合、アクティブシニアは長生きがリスクと感じているという価値観を意識して、広告もPRも考えるべきですし、とくに、一般ウオリアの人たちは、なるべくお金を減らしたくないので小銭を稼ぎたいと思っていることに注目すべきです。

ここから先はトライブレポートの内容に踏み込むので、詳細は記事では書けませんが、「シニアは小銭稼ぎはしたいけど、若者の小銭稼ぎとは違う」という点をよく考えてビジネスを設計しなければいけません。

実はシニア向けの小銭稼ぎというのは新しい分野で、まだ誰も研究していない未踏領域です。また、ここで重要なのは、「シニアは不安があるから小銭を稼ぎたいが、小銭を稼ぎたいとは言わない」ということです。要するに「これはシニア向けの小銭稼ぎビジネスです」と明言してしまっては売れないのですが、その背景には「リスクは感じているが、まだ長生きすることがリスクとはっきりと意識はしていない」という難しさが存在します。

さらに、シニア向けの新規事業や新商品サービスをしている人が気を付けなければいけない点は、今後は自営業やフリーランスがさらに増え、彼らには定年がないため、自営業ウオリアにも注目してビジネスを設計してかなければいけません。

このジャンルも未踏領域なので、いち早く注目すべき機会領域といえるでしょう。

記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されており、シニア系のビジネスであれば、このトライブレポートひとつで新規事業や新サービスに展開できるはずなので、ぜひSEEDATAへお問い合わせください。

お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新商品を・新サービスを生み出したり、新規事業の場合はビジネスモデルから変えるなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデル創造の場合は、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

今シニア系の商品開発やサービスに携わっている方は、シニアウオリア、シニアトラベラー、おてんばマダムはそれぞれ非常に参考になるかと思います。ご担当者さまの期待に応えられる良いレポートなので、まずはお気軽にご相談ください。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

【この記事の監修者】

宮井弘之。SEEDATA代表。

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記事ではこれ以上はご紹介できませんが、ほかにもトライブレポートにはおもしろい機会領域が数多く掲載されているため、お問い合わせの際は、まずは気になるトライブレポート名と「〇〇ビジネスをやっています」ということをお伝えしていただければ、我々がトライブレポートをもとにビジネスアイデアをいくつかご提案し、コンサルティングさせていただきます。

あとは皆さんの会社がすでに持っているリソースと掛け合わせて、新規事業の場合はビジネスモデルを変える、または新商品・新サービスを生み出すなど、それぞれの課題に対応いたします。

たとえば、新商品を作りたいという会社の場合、SEEDATAが提携している会社とこのトライブが世の中に何万人いるかを調査し、その人たちにテストマーケティングしてみて伸ばしていくことも可能です。また、サービス開発の場合もプロトタイプを作ることができますし、ビジネスモデルの場合でも、ビジネスモデルに関する検証された知識を手に入れるPoB(Proof of Business)のプロセスに入ることも可能です。

SEEDATAへのお問合せはこちらから(コンタクトフォームに移動します)。

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宮井 弘之
Written by
宮井 弘之(Miyai Hiroyuki)
SEEDATA 代表